PROFILE

 

榎本聖貴(エノモト・キヨタカ)/歌、ギター
埼玉県本庄市出身。
TWITTER:@KiyotakaEnomoto
INSTAGRAM:enomoto_huenica
伊藤サチコ(イトウ・サチコ)/歌、鍵盤、小物楽器
秋田県男鹿市出身。
TWITTER:@itosachiko
INSTAGRAM:huenica_sachiko

2012年にギタリスト榎本聖貴(ex. LOST IN TIME)とシンガーソングライター伊藤サチコの2人によりお互いの十数年の音楽キャリアの集大成の活動として結成。

『音楽を生む最初の一歩目から生活圏で産み出し、その空気感も取り込んで、
まだどこにもない、奥深く、かつ触れやすい新しい音楽を持って旅を続ける。』
というテーマを持ち、自宅にレコーディング機材を揃えデモCDを数枚制作と同時にツアーを開始。

そして、 2014年4月、福島県いわき市に拠点を置くNomadicRecordsと出逢い、1st.Fullアルバム『あざやかなとうめい』をリリース。アルバムジャケットは二人がリスペクトする日本を代表する絵本作家、荒井良二氏が描く。
このアルバムは、フエニカ結成からの音楽の旅で見つめてきた様々な景色、榎本の地元熊谷でコーヒー店を営む友人のことや、幼少期から持ち続ける心、東北の森の中でのこどもキャンプで音楽講師として招かれた時の星空、レーベルオーナー平山氏の故郷、誰もいなくなった福島県双葉郡富岡町(当時、東日本大震災/福島第一原子力発電所事故による警戒区域解除後すぐ)を案内してもらった時の衝撃的な光景など、2人がまっすぐな目線で心に移し込んだそのままを新しい楽曲に変えて、音や言葉 の細部に至るまでこだわった一枚である。

アルバムリリース後も活動はさらに加速化して、アコースティック系イベントのみならず、ハードコアやノイズミュージックのフェスもあれば、子ども達に向けたワークショップ等、ジャンルを問わず自分たちの音楽が必要な場所であれば日本全国どこでも演奏し、年間約150本のツアーをしている。
まるで自分の畑で育てた農産物を売り歩くように、作った物をそのまま手渡しで届ける、音楽屋である。

また、都内を中心に年数回開催される自主企画『21世紀のフォークロア全集』では、敬愛する民俗学者、柳田国男の言っていた『フォークロア=民間伝承』という言葉に自らの活動の意味を重ねて、旅先で出逢った音楽の『本物 』を招待し行われる。

独特な声質の2人が重ねるハーモニー、ギターとピアノ。自分たちが実際に見て来た風景を形どる言葉の旋律は、アコースティックな温かい手触りの中にも、しっかり土を踏んで歩んで来た芯の深さを感じ、他に類を見ない世界観を生み出している。
こうして幾度の出会いから紡いだ楽曲は、すべてモデルとなる人物や街が存在し、この時代の音楽でのフォークロア(民間伝承)として、人々の心を動かしている。

音楽以外にも、旅の合間には、人間の暮らしに関わる事には積極的に参加し、この国で生きる上で避けては通れないことも心に焼き付けて来た。
そうして様々な風土や生き方に触れて行く中、昨年からは、ものづくりを生業としていく事への共通性を探して、年に数回伊藤サチコの故郷の秋田で米作りの手伝いをし、収穫の後には採れたての新米を振る舞うライブなども毎年行っている。

1st.アルバム発売から2年、長い音楽の旅を経て、その中で出逢う街や人々の暮らしにも感化され、さらに深く、ついに出揃った彼らの収穫である新曲達を集め、2016年初夏、huenica 2nd.Full album『田の人と旅の人』をNomadicRecordsより発売する。

前作同様、曲作り自体が自らの活動記録になっており、今回は自宅スタジオ(huenica Studio)と、旅中の出逢いで繋がった愛媛県道後のプライベートスタジオ(Village Hototoguiss studio)で、自らがエンジニアもこなし、一音の質感に至るまで時間をかけ、音楽に没頭できる素晴らしい環境の中でレコーディングされた。

https://huenica.com